こんにちは、株式会社エー・リンクの中村です。今日は、公正な採用選考の基本的な考え方についてお話しします。

採用選考時の基本的な考え方

まず、就職は一人の人生にとって非常に重要な決定です。なぜなら、就職は生活の安定や社会参加、生きがいに繋がるからです。日本国憲法では、「職業選択の自由」を基本的人権の一つとして保障しています。したがって、公正な採用選考においても公正さが求められます。

応募者の基本的人権の尊重

次に、採用選考は「人を人として見る」精神が大切です。つまり、応募者の基本的人権を尊重することです。さらに、採用は応募者の適性と能力に基づいて行われるべきです。具体的には、以下の2点が重要です:

  1. 応募者の基本的人権の尊重 日本国憲法第22条は、すべての人に「職業選択の自由」を保障しています。一方、雇用主にも「採用の自由」があります。しかし、これは応募者の基本的人権を侵すものではありません。何よりも「人を人としてみる」精神が重要です。
  2. 適性・能力に基づいた採用選考 「職業選択の自由」は、誰でも自分の適性・能力に応じて職業を選べることです。これを実現するためには、雇用主が応募者に広く門戸を開きます。さらに、適性・能力に基づいた基準で「公正な採用選考」を行うことが求められます。日本国憲法第14条の「法の下の平等」に基づき、人種・信条・性別・社会的身分などによる差別がないようにすることが必要です。

公正な採用選考の実施

次に、公正な採用選考を行うためには、以下の点に注意が必要です:

  1. 応募者に広く門戸を開く ごく限られた人にしか門戸が開かれていない場合、「就職の機会均等」を実現することはできません。したがって、求人条件に合致するすべての人が応募できるようにすることが大切です。
  2. 適性・能力に基づいた採用基準とする 採用選考は、応募者が求人職種の職務を遂行するために必要な適性・能力をもっているかどうかを基準に行う必要があります。例えば、本籍地や家族の職業、宗教や支持政党など、適性・能力に関係のない事項を採用基準にしないことが重要です。
  3. 適性・能力に関係のない事項の把握 適性・能力に関係のない事項を応募用紙に記載させたり、面接時にたずねたりすると、その内容が採否決定に影響を与えます。これは、就職差別につながるおそれがあります。さらに、求職者の個人情報を保護する観点からも、社会的差別の原因となるおそれのある個人情報などの収集は認められていません。

このように、公正な採用選考を実施するためには、応募者の基本的人権を尊重し、適性・能力に基づいた基準で選考を行うことが重要です。

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以上、採用選考時の基本的な考え方についてご説明しました。何かご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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